一枚板天板と無垢材ハギ合わせ天板の違いとは?

2024 / 11 / 11

一枚板天板と無垢材ハギ合わせ天板はどちらも天然木を使用した天板ですが、異なる特徴を持っています。ここでは、それぞれの特徴や違いについてまとめました。

一枚板天板とは

素材と製法

一枚板は、一本の木材からそのまま切り出した板を使用します。通常、大きな樹木から切り出され、木目や節、色合いがそのまま残されるため、自然のままの美しさを持つ素材です。主に広葉樹(けやき、楠、かえで、ウォールナット、オーク、チェリーなど)から作られ、その木の特性が天板にそのまま反映されます。一枚板天板は、一本の木から切り出された板をそのまま使用するため、加工は最小限に抑えられます。板の形状や木目を生かすため、通常は天然の形に沿ったデザインが採用されます。板の表面を滑らかに仕上げるために、サンディングやオイルフィニッシュなどの処理が施されますが、木の自然な質感を保つことが重視される傾向にあります。

特徴と魅力

一枚板天板は一本の木から切り出された一枚の板をそのまま使用するため、木目や節が自然な形で連続しており、木の個性がそのまま反映されます。大きな一枚板を得るためには大きな樹木が必要であり、そのために時間がかかることから、希少性が高いです。また、木の種類や産地によっては非常に高価になることもあります。一枚の木材であるため、接合部分がなく、その強度が保たれます。

特に厚みがある一枚板は頑丈で耐久性が高いです。一枚板の天板は、木の自然な風合いを最大限に生かしたものです。独特の木目や節があるため、世界に一つしかない家具を手に入れることができ、唯一無二のデザインが楽しめます。大きな一枚板は、それ自体がインテリアの中心となり、圧倒的な存在感を放ちます。特にダイニングテーブルやデスクに使用することで、部屋全体の雰囲気を格上げします。

無垢材ハギ合わせ天板とは

素材と製法

無垢材ハギ合わせ天板は、複数の無垢材(一本の木から切り出された小さな板)を接合して作られます。これにより、大きな天板が作成される場合でも、比較的小さな木材を有効活用することが可能です。使用される木材は、広葉樹や針葉樹などさまざまですが、木目や色調が似たものを選んで組み合わせることが一般的です。

「ハギ合わせ」とは、複数の木材を互いに接着して一枚の板状にする技術です。木材の接合面がぴったりと合うように加工され、強力な接着剤で固定されます。接合後、全体を一枚の板として均一に仕上げるため、研磨や塗装が施されます。このプロセスにより、見た目が一枚の板のように仕上がりますが、実際には複数の木材が接合されています。

特徴と魅力

無垢材ハギ合わせ天板は、複数の木材を接合して作るため、比較的リーズナブルな価格で大きな天板を手に入れることができ、コストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。様々なサイズの木材を組み合わせて製造できるため、希望するサイズや形状に対応しやすいです。また、木目や色味を選んで組み合わせることができるため、統一感のあるデザインに仕上げることが可能です。ハギ合わせは、木材が反ったり割れたりするリスクを軽減するために接合技術が工夫されています。

木材の収縮や膨張の影響を分散させることで、長期間にわたり安定した使用が可能です。無垢材ハギ合わせ天板は、木材の選び方や接合の方法によって、様々なデザインが楽しめます。特定の木目や色合いを組み合わせることで、オリジナリティのある天板を作ることができます。ハギ合わせ天板は、木材の特性を考慮して作られているため、機能性が高く実用的です。特に頻繁に使う家具において、長持ちする天板として優れています。

それぞれのメリットとデメリット

一枚板天板のメリット

自然の美しさ
一枚板は木の自然な形状や木目をそのまま生かしているため、独特の風合いや存在感があります。特に、無垢の木の温もりを感じることができます。

耐久性
一枚板は接ぎ目がなく、一枚の板でできているため、強度が高く、長く使うことができます。 

希少性と価値
一枚板は大きな木からしか取れないため、希少価値が高く、家具としても価値があります。特に特定の樹種や珍しい木目の場合、その価値はさらに高まります。

一枚板天板のデメリット

価格が高い
一枚板は希少であり、その製造過程も手間がかかるため、価格が高くなる傾向があります。特に、大きなサイズや特定の樹種では、非常に高価になることがあります。

反りや割れのリスク
一枚板は木の性質上、環境の変化(湿度や温度)により反りや割れが発生するリスクがあります。そのため、メンテナンスが重要です。

重量がある
一枚板は厚みがあり、重量があるため、移動や設置が難しい場合があります。特に、大型の家具ではこれが大きな課題となることがあります。

無垢材ハギ合わせ天板のメリット

コストパフォーマンス
無垢材ハギ合わせ天板は、複数の木材を接合して作られるため、一枚板に比べてコストが抑えられます。特に、大きな天板が必要な場合でも、比較的リーズナブルに入手可能です。

安定性
ハギ合わせにより、木材の反りや割れを防ぐための構造が工夫されているため、長期間にわたって安定した使用が可能です。特に、湿度や温度の変化に強いという特徴があります。

デザインの柔軟性
異なる木材を組み合わせて使用することができるため、希望するデザインや色合いにカスタマイズしやすいです。また、サイズや形状にも柔軟に対応できます。

無垢材ハギ合わせ天板のデメリット

接合部の見た目
ハギ合わせ天板では、複数の木材を接合するため、木目が連続していない部分や接合線が見えることがあります。これがデザイン上の一部の好みと合わない場合もあります。

木材の統一感が薄れる場合がある
異なる木材を組み合わせることで、木の色味や質感が統一されないことがあり、一体感に欠ける場合があります。

メンテナンスの手間
ハギ合わせ天板は接合部分の手入れが必要になる場合があり、一枚板よりもメンテナンスに手間がかかることがあります。

選び方のポイント

自然の美しさを重視するなら一枚板

木目や形の個性、自然な風合いを楽しみたい場合は、一枚板天板が最適です。一本の木から切り出された一枚の板を使用しているため、木の持つ個性がそのまま反映され、唯一無二の美しさを楽しむことができるでしょう。特に、インテリアの中心として存在感を発揮したい場合に向いています。

安定性と実用性を重視するならハギ合わせ天板

サイズや形状の自由度が高く、反りや割れが少ないため、日常的に使用する家具としての耐久性を求める場合に適しています。また比較的リーズナブルな価格で、さまざまなサイズや形状にカスタマイズしやすいことも魅力です。どちらを選ぶかは、デザインの好みや家具の用途、予算などに応じて決めると良いでしょう。

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