ワシントン条約と一枚板木材の規制とは

2025 / 3 / 3

自然の温もりを感じられる一枚板の家具は、空間に風格と落ち着きを与えます。しかし、その美しさの裏には、ワシントン条約という国際的な規制が存在することをご存じですか?この記事では、ワシントン条約と一枚板木材の規制について解説し、禁止されている木材の種類や無垢材への影響について考察します。

ワシントン条約とは

ワシントン条約とは、正式名称を「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」といい、1973年にアメリカのワシントンD.C.で採択された国際条約です。英語表記の頭文字からCITES(サイテス)とも呼ばれています。

参照:「ワシントン条約」外務省

条約の目的と歴史

ワシントン条約の目的は、過度な国際取引によって絶滅の危機に瀕している野生動植物を保護し、種の存続を図ることにあります。条約発効の背景には、1960年代以降の経済発展に伴い、毛皮や象牙などを目的とした野生動植物の乱獲と、それに伴う個体数の激減がありました。この状況に危機感を持った国々が協力し、国際的な取引規制の枠組みが構築されたのです。

現在では180以上の国と地域が加盟し、数千種類の動物のほか、約30,000種以上の植物が規制対象となっています。日本も1980年に条約を批准し、野生動植物の取引管理を行っています。

保護対象となる木材の基準

ワシントン条約では、絶滅の危機レベルに応じて、保護対象となる木材を3つの附属書(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ)に分類して規制しています。

附属書Ⅰには、商業目的の国際取引が原則禁止されている木材が掲載され、学術研究目的のみ取引が認められます。例としてブラジリアン・ローズウッドがあります。

附属書Ⅱには、取引を規制しなければ絶滅の恐れがある木材が掲載され、輸出許可書や場合によっては輸入許可書が必要です。例としてアフリカン・マホガニーがあります。

附属書Ⅲには、特定の締約国が自国内の保護のために規制を求めた木材が掲載され、その国からの輸出に許可書や産地証明書が必要です。

一枚板木材と無垢材の現状

近年では、持続可能な森林から伐採された木材の使用が推奨されています。一方で、ワシントン条約で規制されている希少木材もあるため、美しさだけでなく保全状況や合法性にも注目が必要です。

禁止された木材の種類

一枚板木材は、一本の原木から切り出された継ぎ目のない無垢材を指します。特徴は自然が作り出した唯一無二の木目と、木の温もりや力強さをそのまま感じられることです。家具材としてテーブルやカウンターなどに利用され、空間に風格と高級感を与えます。

ワシントン条約では、絶滅の危機に瀕している多くの木材が規制対象となっています。規制されている木材は多岐にわたりますが、とくに家具材として関わりの深い木材に以下があります。

附属書Ⅰ(商業取引原則禁止)

  • ブラジリアン・ローズウッド

附属書Ⅱ(輸出入許可書等が必要)

  • ホンジュラス・マホガニー
  • アフリカン・マホガニー
  • グラナディロ
  • ボコテ
  • ローズウッド

附属書Ⅲ(輸出国が指定する規制)

  • セドロ
  • ラミン

これらの木材は、かつては盛んに取引されていましたが、現在は厳しく管理されています。

規制による影響と業界への挑戦

木材業界への直接的影響

木材業界では、規制対象木材の調達が難しくなり、新たな代替材料の探索や加工技術の開発が進められています。また、消費者の環境意識の高まりによって合法木材への関心も高まっています。

代替材料と革新的な対応策は?

たとえば、持続可能な供給が期待できる竹やユーカリなど、成長が早い樹種の活用もそのひとつ。さらに、木材とほかの素材を組み合わせた複合材料の開発や、木材の質感を再現した人工木材の利用も広がっています。これらの代替材料は、コスト削減や環境負荷が低減されるだけでなく、新しいデザインや機能性を生み出す可能性を秘めています。

3Dプリンターなどのデジタル製造技術を活用し、木材の使用量を最小限に抑えつつ、複雑な形状をつくる試みも行われています。これらの革新的な方法は、持続可能な社会の実現に向けた、木材業界の新たな挑戦といえるでしょう。

今後の見通しと持続可能な木材利用への道

国際協力と規制の見直し

ワシントン条約の実効性を高め、持続可能な木材利用を実現するためには、締約国間の国際協力が不可欠です。木材の生産国と消費国が連携し、違法伐採の撲滅や、合法的な木材取引の推進に取り組む必要があります。

また、規制対象種の個体群状況の変化に応じて、附属書の掲載内容を柔軟に見直す必要もあります。科学的データに基づいた定期的なレビューにより規制の妥当性を検証し、必要に応じて修正することで、より効果的な保全措置を講じることができるのです。

持続可能な木材利用への取り組み

持続可能な木材利用を実現するためには、FSC認証など森林認証制度の普及などを通じ、木材業界全体で取り組みを推進していく必要があります。また、木材のライフサイクル全体を考慮した取り組みも重要。植林から伐採・加工・流通・消費・廃棄にいたるまで、すべての段階で環境負荷を低減する努力が求められます。

ワシントン条約は、絶滅危惧種の保護を目的とし、木材を含む野生動植物の国際取引を規制しており、無垢材、特に一枚板木材市場は、ブラジリアン・ローズウッドなどの希少木材は取引が厳しく制限され大きな影響を受けています。

しかし一方で、この規制は持続可能な森林経営への意識を高め、合法木材の利用促進や、環境に配慮した製品開発を促す契機ともなっているため、業界全体で、環境保全と経済活動の両立を目指した取り組みが進められています。

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