木材を取り入れたインテリアのある生活 木のインテリアの魅力やメンテナンス方法を解説!

2024 / 7 / 2

木材の種類

木材を使ったインテリアを楽しむためには木について知ることが大切です。木には大きく分けて針葉樹と広葉樹の2種類があります。針葉樹は、英語で「ソフトウッド」と呼ばれ、柔らかく軽量な樹木です。軽いうえに、木目が一定方向で加工しやすいのが特徴で、手触りもよいためリビングテーブルや子ども用の学習机などにも使われています。広葉樹は、英語で「ハードウッド」と呼ばれ、硬くて重い樹木です。広葉樹の魅力は個性的な美しい木目。強度と重量があるため、本棚や食器棚、ベッドに使われます。

欅(ケヤキ)黄色がかった赤みの強い色合いと力強い木目には存在感があり、モダンテイストの部屋や和室とも好相性です。
栃(トチ)木の器にも使われる身近な木材です。縮み杢(ちぢみもく)と呼ばれる、細かく波打つような杢目が個性的。美しい杢目は、ほかの樹種や異素材ともマッチしやすいでしょう。
モンキーポッド濃い色と薄い色のグラデーションが美しいダイナミックな杢目が人気です。樹皮に近い部分は乳白色なのが特徴的。テーブルに加工した場合、様々な色のチェアにもマッチする柔軟性が魅力です。
クスノキ流れるような木目とやさしい色合いが特徴。明るい印象になるため、ナチュラル系の部屋ともマッチします。床材や家具の色に馴染みやすいのが人気の秘密です。
ナラ広葉樹で、ナチュラルな色合いと均一な肌目が特徴。ナラ材の床に、同じくナラのテーブルや椅子を合わせるのが王道のスタイルです。
ボセ鮮やかなオレンジ色と美しい杢目が特徴的で、なかには美しいグラデーションを持ったものも。チェリー材に色味が似ていることから別名アフリカンチェリーとも呼ばれます。原木の輸出が規制され、手に入れることが難しい希少性の高い樹種です。

木のインテリアデザインの魅力

木のインテリアには、温かみのある雰囲気はもちろん、心地よい香りや手触りなどさまざまな魅力があります。

自然な風合いと温かみに癒される

自然の美しさと温もりを部屋に取り入れられることは、木のインテリアの大きな魅力です。木製の家具を置いたり、ドアや壁の一部に木を取り入れたりすることで、見た目はもちろん、木の香りや手触りによるリラックス効果も期待できます。

健康にもよい影響が期待できる

たとえば、調湿作用のある無垢材を広範囲に使えば、空気中の湿度が高いときには水分を吸収し、湿度が低いときには水分を放出してくれるなど、木材を使用することで健康によい影響が期待できます。見た目や香りによる癒し効果も見逃せません。木目には「1/fゆらぎ」が存在しており、見ているだけで人に心地よさと安心感を与えることがわかっています。「ゆらぎ」とは、そよ風や焚火の炎のように、規則性のない連続した変化のこと。直観的に好みの木目を選んでみるのもよいでしょう。さらに、無垢の木材は樹種ごとに特有の香りを持っており、かすかに感じる香りはストレスや不安をやわらげる心理的作用が期待できます。血圧の安定によい影響をもたらすとも言われており、リラックス効果だけでなく健康に配慮したい人にもおすすめです。

耐久性と持続性があり、環境への配慮も可能

木材を活かしたインテリアは、長期間に渡って愛用できるのもうれしいポイントです。弾力があって柔軟な木材は、耐久性が高い素材。適切な加工と保護が施されている家具を選ぶことで、年月が経っても美しさをキープできます。また、木は再生可能な資源であり、環境への配慮という点でも優秀な素材です。ただし、ほかの素材同様、加工の過程を含め環境への影響はゼロではありません。木製家具は、経年変化しても風合いが楽しめるうえに再利用しやすいため、環境に優しく長期間使えるのが魅力の一つです。

木材をインテリアに取り入れる際のポイント

身近な木を使ったインテリアですが、使われる板にはいくつかの種類があります。

無垢材天然木を指し、なかでも「一枚板」と呼ばれるものは、1本の木から切り出した板のことです。基本的に、継ぎ足したり重ねたりしていない木材を使った木製家具に対して使われます。
突き板天然木を0.2mm程度のシート状にスライスしたもの。ベニヤなどの合板に貼りつけて使い、北欧家具などにも使われる技法です。無垢材のような木割れや反りが起こりづらい反面、傷などを削ってメンテナンスすることはできません。
木目調木目模様をプリントしたものです。本物の木が持つ風合いは感じられませんが、非常にリーズナブルな商品。近年では木を触っているかのような感触の商品まであります。

床材やほかの家具との相性をチェックする

木を使ったアイテムでそろえたのに、チグハグした印象にならないように床材やほかの家具との相性を考慮しながら選びましょう。明るいフローリングに、暗めで落ち着いた色合いの家具を合わせると浮いてしまうこともあります。色の相性以外にも、質感やツヤの有無にも左右されるため、実際に部屋に置いたときの相性をしっかりとシミュレーションしましょう。どうしても悩んでしまうときは、相談できるスタッフがいるショップで購入するのがおすすめ。モダンなインテリアに無垢材の一枚板テーブルを合わせるといった難易度の高い合わせ方も、専門家と一緒なら安心できます。

木材のインテリアデザインの幅を広げるアイデア

ここからは、木材を使ったインテリアをさらに楽しむためのアイデアをご紹介していきます。

ほかの素材との組み合わせを楽しむ

金属やガラスなどの異素材と組み合わせることで、インテリアのバリエーションはさらに豊かになります。たとえば、木材に金属製の脚を合わせれば、モダンで洗練された雰囲気を演出できます。インダストリアルな印象も与えられるので、テレビやオーディオ機器を置いた空間ともしっくり馴染むでしょう。ガラスとの組み合わせは空間に軽やかさを、石材との組み合わせはリゾート感あふれる印象をもたらします。完成品を選ぶ以外に、一から加工を依頼する場合は、さらに自由度がアップします。

リサイクル木材にも注目

資源の有効活用やCO2排出削減に関心がある人は、リサイクル木材を活用した家具を選びましょう。一度使われた木材は、経年変化によって独特の風合いや味わいを持ちます。リサイクル木材の活用は、地球に優しいのはもちろん、おしゃれなインテリアの素材にもなるでしょう。

DIYプロジェクトの可能性

長年愛用した木製家具は、DIYで新たな魅力を引き出すことも可能。子どもが独立したあとにテーブルを小さくしたり、脚を短くして座卓にリメイクしたりと、自由にDIYできるのも木製家具の魅力のひとつです。

木材の加工方法と利用例

木材の加工にはどのような方法があるのか、無垢材の一枚板テーブルを例にとってご紹介。また、家具のほか、床材や小物などの利用例についても解説します。

木材の加工工程

無垢材の一枚板テーブルは、厳選された高品質の木材を使用し、丁寧に加工されています。

  • 木材の選定: 用途に合わせ、木目や色合いなどを最大限に活かせる素材を厳選します。
  • 乾燥:木材を適切な湿度と温度を保った状態で乾燥させます。これにより木材が安定し、歪みや割れを防ぎます。
  • 板の成形:必要なサイズにカット。一枚板の場合は、自然な形状を残します。
  • 表面を磨き上げ、保護材を塗布。これにより美しい仕上がりと耐久性を実現します。

木材の利用例

家具のほか、床材や小物としてさまざまな用途に活用できる木材。主な利用例をご紹介します。

  • 家具
    ダイニングテーブル・デスク・ベッドフレームのほか、食器棚や本棚などさまざまな家具に使われます。大きな家具ほど部屋での存在感が増すため、木の質感や色合いの選び方が重要です。
  • 建材
    フローリングや壁材はもちろん、ドアや窓枠にも使われます。壁の一部にタイル状に貼り付けたり、個性的な一枚板をドアにはめ込んだりと、部屋のフォーカルポイントとして使うのも人気です。
  • 小物
    美しい木目を活かした額縁やカッティングボードなどが挙げられます。曲木を使ったランプシェードなどは、北欧風のインテリアでも人気のアイテム。無機質なアイテムとの相性もよく、ほどよい温かみをプラスできます。

木材の保護とメンテナンス

木材をインテリアに取り入れる際に欠かせないのが、適切な塗装とメンテナンス。家具の場合、ウレタン塗装・オイル塗装・UV塗装・ラッカー塗装など、塗装方法によって仕上がり後の質感やお手入れに大きな違いが生まれるので、自分の目指す見た目やライフスタイルに合う塗装を選ぶことが大切です。無垢材の質感を楽しむなら、表面をコーティングして汚れや傷から守るウレタン仕上げか、しっかり木を感じられるオイル塗装がおすすめです。

メンテナンスの方法

木製家具で人気のウレタン仕上げとオイル仕上げのメンテナンスについてご紹介します。

  • ウレタン仕上げ
    通常は乾拭きでサッとお手入れするだけでOK。ただし、長時間濡れたままにすると変色する場合があるので注意が必要です。汚れがひどい場合は、購入店に確認のうえ、中性洗剤を水やぬるま湯で薄め、固く絞った布で拭き取るようにします。
  • オイル仕上げ
    定期的なメンテナンスが必要です。食べもののシミなどが残りやすいので、目立つようならサンドペーパーで軽く落としたのちにオイルを塗り込みます。自信がない人は、購入したショップでメンテナンスしてもらえるか事前に確認しておきましょう。

まとめ | 木材を使った暮らしを楽しもう

インテリアに木材を取り入れることは、温かみのある雰囲気をもたらす以外にも、おしゃれで洗練された空間を実現できるのが魅力です。そしてなにより、無垢材の一枚板テーブルのように、世界にひとつだけの家具を手に入れられるのも醍醐味のひとつ。木材の種類やメンテナンス方法をチェックして、ぜひとも自分だけのお気に入りを見つけてください。

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