木の持つ温かみと上質な風合いを楽しめる素材のひとつ、ボセ材。深みのある赤褐色と流れるような美しい木目が特徴で、「アフリカンチェリー」とも呼ばれています。その独特の色合いと耐久性から、高級家具や楽器、さらにはボートや高級車の内装にも使われることがあるほど。今回は、そんなボセ材の特性や魅力、家具としての取り入れ方について詳しくご紹介します。
ボセ材とは?

印象的な色合いと木目
ボセ材の特徴といえば、その美しい赤褐色。使い込むほどに色に深みが増し、まるでアンティークのような風合いへと変化していくのが魅力です。芯材はチェリー材に似た赤みを帯び、淡い黄色の辺材とのコントラストが美しく、木目は力強く立体感のあるものが多いのが特徴。まれに「瘤杢(こぶもく)」と呼ばれる希少な木目が現れることがあり、装飾的な価値も高いとされています。
ボセ材が育つ環境と産地ごとの違い
ボセ材は、西アフリカのシエラレオネ、コートジボワール、ガーナ、ナイジェリアなどに広く分布する広葉樹。樹高は30~50m、幹の直径が1mを超えることもある巨木です。産地ごとに微妙な違いがあり、シエラレオネ産は赤みが強く、コートジボワール産はやや黄色がかった色合いを持つのが特徴です。
森林資源として重要な木材ですが、過剰な伐採や生息地の減少により、その供給量は限られています。持続可能な利用が求められる貴重な木材のひとつです。
ボセ材の特徴

高い耐久性と安定性
ボセ材は、強度と耐久性に優れているため、長く愛用できる家具材として人気があります。特に、湿度や気温の変化による変形や割れが少ないため、寸法安定性が高いのが特徴。これにより、大きな一枚板のテーブルやフローリング材にも適しています。
また、シロアリなどの害虫にも強く、屋外での使用にも耐えうる保存性を持っています。ただし、硬さがあるため、加工にはある程度の技術が必要。木目が入り組んでいるため、曲線や細かいデザインを施す際には慎重な作業が求められます。
加工性と仕上げの美しさ
ボセ材は、硬質でありながら切削や研磨の際に仕上がりが美しく、表面に光沢が出やすいのが特徴です。そのため、オイル仕上げやウレタン塗装などを施すことで、さらに高級感を引き出すことができます。
特に、オイル仕上げを施したボセ材の家具は、時間が経つにつれて色に深みが増し、独特の味わいが生まれます。自然な質感を楽しみたい場合は、オイル仕上げがおすすめ。一方、ウレタン塗装を施せば、耐水性や傷の付きにくさが向上し、お手入れも楽になります。
ボセ材を使った家具とインテリアの取り入れ方

ダイニングテーブルやキャビネットに最適
ボセ材の持つ温かみのある色合いは、ダイニングテーブルやキャビネットに最適。木目の美しさが際立ち、空間に洗練された雰囲気をもたらします。赤みのある色調が部屋を落ち着いた印象にするため、モダンなデザインの家具にも馴染みやすいのが特徴です。
一枚板のダイニングテーブルとして使用すると、木の個性をダイナミックに楽しめます。チェリー材やウォールナットと比べても、よりエレガントで重厚感のある仕上がりになるため、高級感を求める方にぴったりです。
フローリングや壁材としての活用
ボセ材は、フローリング材としても優れた特性を持っています。強度があり、傷がつきにくいため、リビングやダイニングなどの床材として使えば、長年にわたり美しさを保つことができます。また、壁材や天井材として取り入れることで、部屋全体にぬくもりのある印象を演出することも可能です。
ナチュラルテイストのインテリアにはもちろん、モダンな空間にも取り入れやすく、シンプルな家具との相性も抜群です。
アクセントとして取り入れるのも◎
家具やフローリングだけでなく、ボセ材は小物や装飾品としても取り入れることができます。例えば、ボセ材を使用したトレーや時計、フォトフレームなどは、部屋の中に自然な温かみをプラスしてくれるアイテム。ワンポイントで使うことで、より洗練された空間を作ることができます。
ボセ材家具のメンテナンスと長く使うコツ

日常のお手入れ
ボセ材の家具を長く美しく使うためには、適切なお手入れが欠かせません。日常的なお手入れとしては、乾いた布でやさしくホコリを拭き取るのが基本。汚れが気になる場合は、固く絞った布で拭き、その後しっかり乾拭きすることでシミや変色を防ぎます。
直射日光やエアコンの風が直接当たる場所は避けるのがポイント。乾燥によるひび割れや、紫外線による色褪せを防ぐことができます。
また、水分や油分が染み込みやすいため、コースターやランチョンマットを活用すると、よりきれいな状態を保つことができます。
ボセ材は、赤褐色の美しい色合いと耐久性を兼ね備えた魅力的な木材。ダイニングテーブルやキャビネット、フローリングなどに取り入れることで、空間に高級感と温かみをもたらします。
また、オイル仕上げやウレタン塗装を施すことで、美しさを長く楽しめるのも特徴。適切なお手入れをしながら使い込むことで、さらに深みのある風合いへと変化していきます。
インテリアに自然のぬくもりを取り入れたい方は、ぜひボセ材の家具や小物を取り入れて、上質な空間を楽しんでみてください。
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白くやわらかな色合いが特徴のポプラ材は、家具やDIYで広く使われる人気の木材。ナチュラルな雰囲気を持ち、どんなインテリアにも馴染みやすいのが魅力です。ただ、ポプラ材を長く美しく使うためには、その特性を理解し、適切な選び方やメンテナンスを知っておくことが大切です。ここでは、ポプラ材の特徴や活用方法、日々のお手入れについて詳しく紹介します。
ポプラ材とは

ポプラという名前はよく聞きますが、実は種類が豊富なことをご存じでしょうか?日本でも街路樹や公園で見かけることが多いですが、木材として使われるのは主に北米産のイエローポプラです。
ポプラ材の特徴
ポプラ材の最大の魅力は、淡い黄白色から緑がかった黄褐色というナチュラルな色合い。木目が細かく均一で、表面がなめらかなため、加工しやすい木材です。柔らかく軽いため、DIY初心者にも扱いやすい素材とされています。
ただし、強度や耐久性はあまり高くなく、衝撃や水に弱いという特徴もあります。そのため、テーブルや椅子などの強度が求められる家具にはあまり向かず、内装材や軽量な家具に適しています。
環境への影響とSDGsへの貢献
ポプラは成長が早く、二酸化炭素の吸収量が多いことから、地球温暖化対策に役立つ木材として注目されています。さらに、伐採後も萌芽更新によって再生できるため、持続可能な森林経営に適した樹種です。
SDGs(持続可能な開発目標)の観点からも、ポプラ材の利用は重要な意味を持ちます。特に、目標13「気候変動に具体的な対策を」や目標15「陸の豊かさも守ろう」に貢献し、環境負荷の低減に寄与します。
ポプラ材の加工性と利用法

ポプラ材は、加工しやすく、DIY初心者でも扱いやすい木材です。その優れた加工性から、さまざまな用途で活用されています。
加工のしやすさと塗装の特徴
ポプラ材は柔らかく、木目が均一なため、曲線加工や細かいデザインの施しやすい木材です。手工具でも扱いやすく、初心者でも比較的簡単に加工できるのが魅力。塗装のノリもよく、着色やアンティーク加工もしやすいため、さまざまなインテリアスタイルに合わせることができます。
また、乾燥が容易で、割れや反りが起こりにくいのも特徴。一枚板のテーブルなど、大きな家具にも使われることがあります。ただし、柔らかいため傷がつきやすく、防虫性も低いため、屋外での使用は避けるのが無難です。
家具や建築材としての活用
ポプラ材は、内装材や家具製造に幅広く活用されています。建築材としては、壁材や天井材、フローリングの基材などに使われ、合板の芯材としても採用されています。
家具では、軽さを活かした収納家具や、子ども向けの家具、移動しやすい折りたたみ式の家具に使われることが多いです。特に、北欧インテリアやナチュラルテイストの家具と相性がよく、温かみのあるデザインに仕上げられるのが魅力です。
ポプラ材のインテリアへの取り入れ方

ナチュラルな風合いが魅力の家具
ポプラ材のやわらかい色合いと木目の美しさは、どんなインテリアにもなじみやすい特徴を持っています。北欧風のシンプルなデザインや、カントリー調の温かみのある家具とも相性抜群。リビングやダイニングに取り入れれば、自然の優しさを感じる空間が作れます。

また、ポプラ材の家具には、まれに「コブ杢」と呼ばれる美しい模様が現れることがあります。この独特の模様は、一点物の特別な家具としての価値を持ち、個性を演出したい方におすすめです。
ドアや壁材としても活用
ポプラ材は、家具だけでなく、ドアや壁材にも使われます。淡い色合いのパネルを使用すれば、空間全体が明るく、開放的な印象に。アクセントウォールとして使うことで、部屋にナチュラルな雰囲気を加えることもできます。
ポプラ材の価格と選び方
ポプラ材は、大きく育つ樹木のため、一枚板のテーブルにも適したサイズの木材が確保しやすく、比較的リーズナブルに手に入ります。高級木材と比べて手に入れやすい価格帯なので、無垢材の家具を取り入れたい方にもおすすめ。
木目や色合いには個体差があるため、できれば実物を見て選ぶとより満足のいく買い物ができます。特にコブ杢が入ったポプラ材は、独特の模様が楽しめるため、個性的なインテリアを求める方にぴったりです。
ポプラ材のメンテナンス

日常のお手入れ
ポプラ材の家具を美しく保つためには、定期的なケアが必要です。ホコリや汚れは乾いた布で軽く拭き取るだけで十分。水拭きする場合は、固く絞った布を使い、その後すぐに乾拭きして水分を残さないようにするのがポイントです。
直射日光は変色やひび割れの原因となるため、窓際に置く場合はレースカーテンなどで光を調整しましょう。また、エアコンの風が直接当たる場所も避けることで、乾燥によるひび割れを防ぐことができます。
また、飲み物をこぼした際のシミは、薄めた中性洗剤を布に含ませて軽く叩くように拭き取るのが有効。研磨剤入りの洗剤や漂白剤の使用は避け、木材を傷めないように注意しましょう。
ポプラ材は、ナチュラルな質感と使いやすさを兼ね備えた魅力的な木材です。レジンとの相性も良く、インテリアに取り入れることで自然の温もりを感じる空間を演出できます。正しいお手入れをしながら、長く愛用できるアイテムとして活用してみてはいかがでしょうか。

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赤褐色の美しい色合いと、流れるような縞模様が特徴のアフリカンローズウッド。古くから高級家具や楽器、装飾品などに使われ、その独特の風合いと耐久性の高さで世界中の職人や愛好家を魅了してきました。
この記事では、アフリカンローズウッドの特徴や魅力、家具やインテリアとして取り入れる際のポイントを詳しく紹介します。
アフリカンローズウッドとは?

アフリカンローズウッドは、マメ科インドカリン属の広葉樹で、学名は Pterocarpus erinaceus。樹高は10メートル以上に達し、黄色い花を咲かせるのが特徴です。強い日差しや乾燥した環境にも耐える強靭な性質を持ち、その耐久性の高さから、さまざまな用途で活用されてきました。
この木が「ローズウッド」と呼ばれるのは、心材が赤みを帯びた美しい色合いをしているため。木材としての価値だけでなく、薪や木炭としての利用、樹液が染料になるなど、多様な用途を持っています。また、マメ科特有の窒素固定能力を持ち、土壌改良にも貢献する樹木です。
生息地と環境への影響
アフリカンローズウッドは、西アフリカから中央アフリカにかけてのサヘル地域に広く分布。セネガル、マリ、ブルキナファソ、ナイジェリア、カメルーンなどの乾燥地帯に自生し、森林火災や厳しい気候条件にも適応しています。
しかし、その美しさと耐久性の高さから過剰な伐採が進み、現在ではワシントン条約によって国際取引が規制されています。持続可能な利用が求められる貴重な木材のひとつです。
木材としての特徴と用途

アフリカンローズウッドの木材としての最大の魅力は、その深みのある色合いと独特の木目。赤みを帯びた色から深い茶色、さらには黒や紫がかった縞模様が入るものまで、個体によってさまざまな表情を見せてくれます。
高密度で耐久性があり、温湿度の変化にも強いため、長く愛用できるのが特徴。特に、重厚感のある木目は、まさに自然が生み出した芸術品といえます。
家具としての魅力
アフリカンローズウッドは、その美しさと耐久性から、高級家具材として広く使用されています。ダイニングテーブルやキャビネット、椅子などに加工されることが多く、重厚感のある家具に仕上がるのが魅力です。
深みのある色合いが部屋に温かみを与え、シンプルなデザインでも存在感のあるインテリアに。北欧風やモダンなインテリアと組み合わせることで、洗練された空間を演出できます。
また、堅牢な木質は傷がつきにくく、長年使い込むほどに味わいが増すため、一生モノの家具として愛され続けています。
楽器や工芸品にも使われる高級木材
アフリカンローズウッドは、音響特性に優れているため、ギターやクラリネット、オーボエなどの楽器材としても重宝されています。硬質な木材ならではのクリアで豊かな音色を生み出し、楽器職人たちにとって欠かせない素材のひとつです。
また、工芸品やアクセサリー、小物のデザインにも取り入れられ、重厚感のある美しさが楽しめるアイテムとして人気を集めています。
アフリカンローズウッドの加工と仕上げのポイント

アフリカンローズウッドは、硬い木材でありながら木目が均一なため、比較的加工しやすいのが特徴。家具や楽器、彫刻品に用いられることが多く、細かいディテールを表現するのに適しています。
象嵌や彫刻に適した素材
世界的に古い工芸技法のひとつである象嵌(ぞうがん)にも使われ、金や銀、貝殻などをはめ込んで繊細な模様を施した家具や装飾品が作られています。また、木の硬さを活かし、立体的な彫刻が施されたデザインも魅力のひとつです。
ろくろ細工などの加工にも適しており、滑らかな質感を活かした器や花瓶なども制作されています。
美しい仕上げのために
アフリカンローズウッドは、その美しい木目を際立たせるために、塗装やオイル仕上げを施すことが一般的。光沢のある仕上げを施すことで、さらに高級感が増し、長く美しさを保つことができます。
アフリカンローズウッドのインテリア活用

アフリカンローズウッドの家具は、部屋に独特の存在感をもたらし、高級感のある空間を演出してくれます。
ダイニングテーブルやキャビネットに使用すると、落ち着いた雰囲気の中に華やかさが加わり、インテリアに深みが生まれます。また、小物やアクセサリーとして取り入れることで、より手軽にその美しさを楽しむことも可能。
どんなスタイルにも馴染む万能な木材
アフリカンローズウッドは、シックなインテリアはもちろん、和モダンやヴィンテージスタイルとも相性抜群。木の自然な風合いを生かしつつ、洗練された空間を作り出します。
また、床材や壁材として取り入れることで、住まい全体に高級感をプラスすることもできます。高級ホテルのような空間を演出したい方にもおすすめです。
アフリカンローズウッドは、深みのある色合いと美しい木目が魅力の高級木材。家具や楽器、工芸品など、さまざまな形で使われ、その魅力を最大限に発揮しています。
堅牢な木質と高級感のあるデザインは、長く愛用する家具やインテリアにぴったり。希少価値が高いことから、特別なアイテムとしての魅力も持ち合わせています。
インテリアにアフリカンローズウッドを取り入れることで、空間に上品なアクセントを加え、洗練された雰囲気を演出できます。家具選びの際は、ぜひその美しさと魅力を実際に感じてみてください。
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私たちの暮らしは、森林と深く結びついています。木々がもたらす恩恵は、きれいな空気や水の供給、災害の防止、生態系の維持にまで及びます。
その森林から生まれた無垢材家具は、自然の温もりと美しさを持ち、私たちの暮らしに安らぎをもたらしてくれる存在。しかし、森林は限りある資源であり、持続可能な社会を実現するためには、森林の働きを理解し、保全していくことが必要です。
ここでは、森林の役割や無垢材家具の魅力、私たちができることについて詳しく紹介します。
森林と私たちの暮らし

無垢材家具と森林とのつながり
無垢材家具は、自然の温もりと美しさを感じられるアイテム。木目や色合い、質感は一つとして同じものがなく、まさに自然が生み出した芸術品です。しかし、その魅力は見た目だけではありません。森林の働きを知ることで、無垢材家具が持続可能な暮らしに貢献できることにも気づかされます。
森林の木々は、光合成によって二酸化炭素を吸収し、酸素を供給することで地球温暖化を抑制します。また、水を蓄え、土砂災害を防ぎ、多くの生き物の住処としても機能しています。無垢材家具を選ぶことは、持続可能な森林経営を促し、違法伐採を抑えることにつながるのです。
森林の働きを知ることが大切な理由
木材だけでなく、水や空気、食料など、私たちの生活は森林と密接に関わっています。しかし、都市で暮らしていると、そのつながりを実感する機会は少なくなっています。
森林の働きを理解することは、自然の大切さを認識し、環境問題への意識を高めること。森林破壊や地球温暖化といった問題は、決して遠い話ではなく、私たちの暮らしに直接影響を及ぼします。森林について学ぶことで、日々の選択を環境に配慮したものに変え、未来の地球を守る行動につながっていきます。
森林の4つの大切な働き

豊かな緑にあふれた森林は、地球の環境と私たちの暮らしを守るsilent guardian(沈黙の守護者)。森林の働きを知り、その大切さを理解することは、自然と共存する持続可能な社会への第一歩です。
雨水をスポンジのように吸収しきれいな水を供給してくれる「水源涵養」、土砂崩れや洪水から私たちを守る「土砂災害防止」、多様な生き物たちの住処となる「生物多様性の保全」、そして地球温暖化を防ぐ「気候変動の緩和」といった、驚くべき4つの働きについてご紹介します。
水を蓄え、きれいな水を供給する
森林の土壌はスポンジのように雨水を吸収し、地下にゆっくりと送り込むことで、川や地下水の水量を安定させます。これにより、渇水や洪水を防ぎ、水質を浄化する働きもあります。森林が「緑のダム」と呼ばれるのはこのためです。
自然の防波堤として機能する
樹木の根は地中に深く張り巡らされ、土壌をしっかりと固定する役割を果たします。これにより、土砂崩れや山崩れを防ぎ、安全な暮らしを支えています。また、雨水を吸収することで、洪水のリスクを軽減する効果もあります。
多様な生き物の生息地
森林は、無数の生き物が共存する生態系の宝庫。植物、動物、微生物がそれぞれの役割を果たしながら、自然のバランスを保っています。森林の減少は、多くの生物の生存に影響を及ぼすため、保全活動が重要になります。
二酸化炭素を吸収し温暖化を防ぐ
森林は、光合成によって二酸化炭素を吸収し、炭素を固定することで地球温暖化の抑制に貢献します。特に無垢材家具として木を活用することで、長期間にわたり炭素を閉じ込めることが可能になります。
森林からの恵み。木材と無垢材家具

無垢材家具は、木そのものの魅力を生かしたアイテム。木目の美しさや質感、そして自然な香りは、私たちの暮らしに癒しと温もりを与えてくれます。
さらに、無垢材は使い込むほどに味わいが深まり、年月とともに変化する風合いも楽しめます。シンプルなデザインだからこそ、どんな空間にも馴染み、世代を超えて受け継ぐことができるのも魅力のひとつです。
持続可能な木材利用を考える
森林を守りながら木材を利用するためには、計画的な伐採と植林が欠かせません。そのために導入されているのが「FSC認証(Forest Stewardship Council認証)」などの国際的な制度。
FSC認証を受けた木材を使用することで、森林の生態系や地域社会への影響を考慮しながら、適切な管理が行われた木材を選ぶことができます。無垢材家具を選ぶ際には、こうした認証マークを確認することで、環境に優しい選択が可能になります。
森林を守るために、私たちができること

森林破壊の現状
世界の森林は、違法伐採や開発、森林火災などによって急速に減少しています。特に熱帯雨林は、地球の生態系を支える重要な存在でありながら、農地開拓や木材採取のために破壊が進んでいます。
森林保全の取り組み
森林を守るために、世界中でさまざまな取り組みが行われています。なかでも、植林活動は森林破壊の影響を軽減するための重要な取り組みです。
また、森林を保護区に指定し、開発から守ることも重要です。 違法伐採の取り締まりや、持続可能な森林経営の普及など、森林を守るための取り組みは多岐にわたります。
私たちにできること
森林を守るために、私たちにできることはたくさんあります。日々の生活の中で、FSC認証のついた木製品を選ぶことや、紙や木材の使用を無駄にしないことも、小さな一歩。さらに、森林保全活動に参加したり、環境に配慮した製品を選んだりすることが、未来の森林を守ることにつながります。
未来へつなぐ森林と私たちの暮らし

森林は、私たちの生活に欠かせない存在。空気や水、食べ物、住まいに至るまで、多くの恩恵を受けています。その恩恵を未来の世代に残していくためには、森林を守り、持続可能な方法で活用することが必要です。
無垢材家具を選ぶこと、環境に配慮した製品を使うこと、森林保全の活動に関心を持つこと。そうした日々の小さな選択が、未来の地球の豊かさにつながっていきます。
森林とともにある暮らしを大切にしながら、自然の恵みを楽しみ、未来へとつなげていきましょう。
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木材をインテリアに取り入れるなら、ぜひチェックしたいのがレジンと一枚板の組み合わせです。この記事では、レジンの活用アイデアや、無垢材との相性、メンテナンス方法などを詳しく解説します。オリジナルのアイテムにこだわりたい人はチェックしてみてくださいね。
レジンとは?一枚板との相性や素材の特徴をチェック

レジン(Resin)とは「樹脂」を意味する英単語。天然の樹脂もありますが、ハンドメイド作品やテーブルなどに使われるレジンは合成樹脂がほとんどです。液体状から固体に変化する特性があり、青や赤などに着色して楽しむこともできます。
一枚板とレジンの組み合わせの魅力は、デザイン性の高さ
レジンの魅力は、自由度の高いデザイン性と透明感です。アート作品でも人気の素材で、とくに木材との組み合わせは、自然と人工的なものとのコントラストが新鮮。また、硬化したあとは耐久性が高まり、水や熱に強いのもうれしいポイントです。
ウッドレジンやレジンテーブルとして楽しめる
ウッドレジンとは、木材とレジンを組み合わせて作られる素材や作品のこと。型に流し入れて固めたり、木の割れ目に流し込んで埋めたりと、アイデア次第でさまざまな使い方ができる素材です。アクセサリー用素材としての印象も強いですが、レジンテーブルのように大きなアイテムでも使われています。
レジンを活用したインテリアに注目
レジンと一枚板の組み合わせは、インテリアに取り入れることで新たな魅力を生み出します。自然の美しさとモダンなデザインが融合したアイテムは、おしゃれなうえにインパクトも大。家具などに取り入れて異素材ミックスを楽しむ人も増えています。
レジンの活用方法 | 一枚板テーブルのためのアイデア

大きな木から切り出した一枚板は、個性的な形状を楽しめるのが醍醐味。レジンと組み合わせれば、美しい木目を閉じ込めたり割れ目を埋めたりと、加工やデザインの自由度が格段にアップします。ここでは、レジンを使ったテーブルのアイデアを3つご紹介します。
木材の割れ目や欠けを埋める
液体から固体に変化するレジンは、一枚板の自然な割れ目や節を埋めるのに適した素材です。そのままではテーブルとして使いづらい形状の木材も、レジンを活用することにより、美しさと耐久性を兼ね備えたデザインに生まれ変わります。
リバーテーブルで自然の美しさを再現
リバーテーブルとは、無垢材の中央にレジンを流し込み、川や海を表現したテーブルのこと。ウッドリバーテーブルとも呼ばれ、海外で誕生したあと、日本でもSNSなどで話題になりました。自然と人工素材が織り成すコントラストを日常に取り込める、遊び心とデザイン性が大きな魅力です。
きれいな長方形テーブルに整える
凸凹が激しくテーブルとしては加工できない一枚板も、周囲をレジンで補強すれば、使いやすい形状に整えることができます。エッジ部分を整えつつレジンの透明感を引き出すには、職人の熟練した技が必要。専門店で気に入った一枚板に出会ったら、レジン加工を検討するのもよいでしょう。
レジンの注意点とは

ハンドメイドやDIY素材として個人でも使えるレジン。用途にもよりますが、基本的には以下のような点に注意する必要があります。
レジンの種類を確認する
レジンは何種類かありますが、ハンドメイド・DIY・家具の加工などに使われるのは合成レジン。合成レジンは、大きく分けて「UVレジン」と「エポキシレジン」の2種類があります。
▼合成レジンの種類
UVレジン | UVライトなどで硬化させる。数十分程度で固まる |
エポキシレジン | 主剤と硬化剤を混ぜ、化学反応で硬化させる。固まるには1~3日かかる |
アクセサリー製作には「UVレジン」がよく使われます。素手で触るとアレルギー反応が起こることもあるので、取り扱いには注意が必要。レジンテーブルにはエポキシレジンが使われ、扱っているメーカーによって特性やクオリティが異なります。
黄変や剥離が気になる場合も
レジンは時間の経過とともに黄変します。メーカーによっては1年ほどで変色してしまうものもあるため、長く愛用するのであれば、クオリティの高いものを使っているか確認するほうがよいでしょう。また、一枚板を使用したレジンテーブルなどの場合、木材の乾燥が足りないと木との接着部分が剥離したり、内部でカビが発生したりすることもあります。こういったことを避けるなら、専用の乾燥機を使っているような工房が手掛けたものを選ぶことが大切です。
品質を重視したい人は、無垢材を扱う専門店で購入する
無垢材でも一枚板などは高価なものが多く、レジン加工の場合も同様です。透明感を最大限に引き出しながら加工するなど、レジンの扱いには高い技術が必要。樹種によってレジンとの相性も異なるため、無垢材を知り尽くした専門店での購入がおすすめです。
一枚板×レジンテーブルの加工と仕上げ

レジンテーブルの加工と仕上げは、作品の完成度を左右する重要なステップです。テーブルに使用する無垢材は、しっかりと乾燥させておく工程が欠かせません。木材の含水率が高いと、レジンの硬化不良や剥離の原因になることも。エポキシレジンは透明度が高いので、注入時には気泡が入らないよう留意する必要があります。レジンが硬化したら研磨作業に入ります。粗めのサンドペーパーで全体を整え、徐々に細かい目のサンドペーパーに切り替えていきます。
ミリ単位での高精度研磨が可能なベルトサンダーに加え、人力での研磨を組み合わせることもあります。仕上げとして、一枚板とレジン部分を保護するためにトップコートを施します。レジン自体をコーティングとして使い、テーブルの表面全体をカバーする場合も。レジンの透明感を引き出せるかは職人の技によるところも大きいので、信頼できる専門店や工房に依頼しましょう。
レジンテーブルのメンテナンス方法

日常的なメンテナンスは通常の無垢材テーブルと同じ。こまめな乾拭きを基本に、食べこぼしなどで汚れたらサッと拭き取っておきます。もともとレジン部分は汚れがつきづらいので、特別なお手入れはしなくても問題ありません。レジンは熱に強く耐久性が高い素材です。ただし、食器の裏のようにザラザラしたものを引きずると傷がつくので注意しましょう。また、黄変の進行を遅らせるために、高温多湿な環境や直射日光の当たる場所を避けることも大切です。
まとめ | レジンと一枚板の組み合わせを楽しもう
レジンを活用したアイテムはデザイン性の高さで人気。特に一枚板と組み合わせることで、ほかにはないオリジナル感が楽しめます。DIYで取り入れるのもよいですし、オーダー家具店でサイドテーブルやダイニングテーブルを手に入れてみるのもよいでしょう。
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木材の家具が割れる理由
木材の家具は自然な風合いや温かみが魅力的で、インテリアとして人気です。一方、天然素材でできているため、環境の影響を受けやすく「割れ」が生じてしまうことがあります。木材の家具が割れてしまう主な原因は「乾燥」です。木材は、内部に水分を含んでいます。家具が作られた木材が時間の経過とともに乾燥する際、木材内部の水分が蒸発していきます。水分の蒸発によって木材は収縮しますが、収縮の程度が木材の各部分で異なることがあります。特に木材の表面が急激に乾燥すると内部と表面で乾燥速度の差が生じ、内部に応力が発生します。この応力が大きくなると、木材の表面や内部に割れが生じることがあるのです。
室内の湿度を管理する

ひび割れや反りの防止
木材の家具が空気乾燥による割れを防ぐためには、室内の湿度を適切に管理することが非常に重要です。木材は湿度の変化に敏感で、湿度が低すぎると収縮してひび割れが生じ、湿度が高すぎると膨張して反りが発生します。特に急激な湿度変化は、木材の割れやひび割れの原因となることがあります。理想的な湿度は一般的に40%から60%の範囲です。この範囲内で湿度を保つことにより、木材の膨張と収縮を最小限に抑えることができ、結果としてひび割れや反りのリスクを軽減できます。
湿度を管理するには、湿度計を使用して室内の湿度を常に確認したり、冬場や乾燥した季節には、加湿器を使って室内の湿度を調整したりすることが有効です。また室内に観葉植物を置くことで、自然に湿度を保つ効果があります。植物は蒸散作用により水分を放出し、室内の湿度を一定に保ちます。室内の空気を循環させるために、定期的に換気を行い、湿度を適度に保つことも大切です。
耐久性の向上
室内の湿度を適切に管理することで、木材の家具の耐久性を向上させることができます。乾燥によるひび割れや反りといった損傷は、家具の寿命を縮める要因になります。湿度を一定に保つことで、木材の安定性を保ち、劣化を防ぐことができます。その結果、家具の耐久性が向上し、長期間にわたり美しい状態を維持することが可能になるでしょう。
温度変化を避ける
木材の収縮と膨張
室内の温度変化を避けることで、木材の家具の収縮と膨張を防ぐことができます。木材は温度と湿度の変化に敏感で、温度が上がると木材内の水分が蒸発して収縮し、逆に温度が下がると水分を吸収して膨張します。このような変化が頻繁に起こると、木材が割れたり反ったりする可能性が高くなってしまいます。したがって、家具を安定した温度環境に置くことで、木材の収縮と膨張を最小限に抑え、ひび割れや反りを防ぐことができるのです。
具体的な対策
直射日光を避ける
直射日光が当たる場所に家具を置くと、家具の表面温度が急激に上昇し、木材が収縮する可能性があります。カーテンやブラインドで日光を遮る、または家具を窓から遠ざけることで、直射日光の影響を軽減できます。
暖房器具や冷房器具の近くに置かない
暖房器具や冷房器具の近くは温度が大きく変動するため、木材にダメージを与えることがあります。特に暖房器具は空気を乾燥させるため、木材が収縮して割れるリスクが高くなります。家具はこれらの器具から少なくとも1メートル以上離して設置するのが望ましいです。
急激な温度変化を避ける
春から夏、または秋から冬にかけての季節の変わり目など、急激な温度変化がある時期には、室内の温度をゆっくりと変化させることが大切です。エアコンの設定温度を徐々に変更するなどして、家具が環境に適応しやすいようにしましょう。
適切な場所に配置する
適切な配置場所のポイント
木製家具を配置する場所は、通気性が良いことが大切です。通気が悪い場所では湿気がこもりやすく、カビや腐食の原因となることがあります。風通しの良い場所に置くことで木材が自然に調湿され、長持ちします。また、床から適度に離すことも効果的です。木製家具を直接床に置くと床からの湿気や温度の影響を受けやすくなります。特に、床が冷たかったり湿気が多かったりする場合は、木材にダメージを与えることがあります。適度な高さの脚やマットを使用して、家具を床から少し離して配置すると良いでしょう。
避けた方がいい場所
直射日光が長時間当たる場所や、温度と湿度が急激に変化する暖房器具や冷房器具の近くの場所の他にも、木材の家具を置くのを避けた方がいい場所がいくつかあります。例えば玄関や廊下など、風通しが良すぎる場所では、湿度が低くなりすぎて木材が乾燥しやすくなります。また、冷たい風が直接当たることで、木材が冷やされ乾燥が進むことがあります。冬場の窓際やエアコンの風が直接当たる場所などの湿度が低い場所、浴室の近くや換気が不十分な湿度の高すぎる場所も避けましょう。また窓際や外壁に面した場所、暖房が効いていない部屋など、温度変化が激しい場所は木材が収縮・膨張を繰り返し、割れや反りが発生する可能性が高くなるため、避けると良いでしょう。
定期的なメンテナンス

定期的な清掃と点検
木材の家具が空気乾燥による割れを防ぐためには、定期的なメンテナンスが重要です。具体的な清掃の方法として、木製家具の表面に溜まった埃や汚れを柔らかい布で定期的に拭き取ります。湿った布を使用する場合は、余分な水分をしっかり絞ってから使用し、水分が残らないように乾拭きしましょう。木材が埃や汚れによってダメージを受けるのを防ぎます。また、季節が変わるとき、特に湿度や温度が大きく変わる時期には、木製家具を点検して、割れや乾燥が進んでいないか確認します。
必要に応じて、ワックスやオイルの塗り直しを行うと良いでしょう。定期的にワックスや家具用オイルを塗布することで、木材の表面を保護し、乾燥や割れを防ぐ効果があります。天然オイル(ミツロウ、ティークオイルなど)を使うと、木材がしっとりとした状態を保てます。塗布後は、余分なオイルを拭き取り、しっかりと乾燥させます。
表面の保護と補修
木材の家具の表面に傷がつかないように、コースターやマットを使用して、熱や水分が直接触れないようにすることが大切です。また、家具の上に置く物を定期的に動かして、長期間同じ場所に圧力がかからないようにすることで、家具の割れが起こりにくくなります。小さな傷や割れが見つかった場合は、早めに補修することが大切です。市販の木材用充填剤やワックススティックを使用して、傷を埋めて修復しましょう。また、表面が剥がれた場合は、専用の仕上げ材で再塗装することが推奨されます。小さな傷や割れを早めに補修することで、家具の寿命をさらに延ばすことができます。
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木材の種類
木材を使ったインテリアを楽しむためには木について知ることが大切です。木には大きく分けて針葉樹と広葉樹の2種類があります。針葉樹は、英語で「ソフトウッド」と呼ばれ、柔らかく軽量な樹木です。軽いうえに、木目が一定方向で加工しやすいのが特徴で、手触りもよいためリビングテーブルや子ども用の学習机などにも使われています。広葉樹は、英語で「ハードウッド」と呼ばれ、硬くて重い樹木です。広葉樹の魅力は個性的な美しい木目。強度と重量があるため、本棚や食器棚、ベッドに使われます。
欅(ケヤキ) | 黄色がかった赤みの強い色合いと力強い木目には存在感があり、モダンテイストの部屋や和室とも好相性です。 |
栃(トチ) | 木の器にも使われる身近な木材です。縮み杢(ちぢみもく)と呼ばれる、細かく波打つような杢目が個性的。美しい杢目は、ほかの樹種や異素材ともマッチしやすいでしょう。 |
モンキーポッド | 濃い色と薄い色のグラデーションが美しいダイナミックな杢目が人気です。樹皮に近い部分は乳白色なのが特徴的。テーブルに加工した場合、様々な色のチェアにもマッチする柔軟性が魅力です。 |
クスノキ | 流れるような木目とやさしい色合いが特徴。明るい印象になるため、ナチュラル系の部屋ともマッチします。床材や家具の色に馴染みやすいのが人気の秘密です。 |
ナラ | 広葉樹で、ナチュラルな色合いと均一な肌目が特徴。ナラ材の床に、同じくナラのテーブルや椅子を合わせるのが王道のスタイルです。 |
ボセ | 鮮やかなオレンジ色と美しい杢目が特徴的で、なかには美しいグラデーションを持ったものも。チェリー材に色味が似ていることから別名アフリカンチェリーとも呼ばれます。原木の輸出が規制され、手に入れることが難しい希少性の高い樹種です。 |
木のインテリアデザインの魅力

木のインテリアには、温かみのある雰囲気はもちろん、心地よい香りや手触りなどさまざまな魅力があります。
自然な風合いと温かみに癒される
自然の美しさと温もりを部屋に取り入れられることは、木のインテリアの大きな魅力です。木製の家具を置いたり、ドアや壁の一部に木を取り入れたりすることで、見た目はもちろん、木の香りや手触りによるリラックス効果も期待できます。
健康にもよい影響が期待できる
たとえば、調湿作用のある無垢材を広範囲に使えば、空気中の湿度が高いときには水分を吸収し、湿度が低いときには水分を放出してくれるなど、木材を使用することで健康によい影響が期待できます。見た目や香りによる癒し効果も見逃せません。木目には「1/fゆらぎ」が存在しており、見ているだけで人に心地よさと安心感を与えることがわかっています。「ゆらぎ」とは、そよ風や焚火の炎のように、規則性のない連続した変化のこと。直観的に好みの木目を選んでみるのもよいでしょう。さらに、無垢の木材は樹種ごとに特有の香りを持っており、かすかに感じる香りはストレスや不安をやわらげる心理的作用が期待できます。血圧の安定によい影響をもたらすとも言われており、リラックス効果だけでなく健康に配慮したい人にもおすすめです。
耐久性と持続性があり、環境への配慮も可能
木材を活かしたインテリアは、長期間に渡って愛用できるのもうれしいポイントです。弾力があって柔軟な木材は、耐久性が高い素材。適切な加工と保護が施されている家具を選ぶことで、年月が経っても美しさをキープできます。また、木は再生可能な資源であり、環境への配慮という点でも優秀な素材です。ただし、ほかの素材同様、加工の過程を含め環境への影響はゼロではありません。木製家具は、経年変化しても風合いが楽しめるうえに再利用しやすいため、環境に優しく長期間使えるのが魅力の一つです。
木材をインテリアに取り入れる際のポイント

身近な木を使ったインテリアですが、使われる板にはいくつかの種類があります。
無垢材 | 天然木を指し、なかでも「一枚板」と呼ばれるものは、1本の木から切り出した板のことです。基本的に、継ぎ足したり重ねたりしていない木材を使った木製家具に対して使われます。 |
突き板 | 天然木を0.2mm程度のシート状にスライスしたもの。ベニヤなどの合板に貼りつけて使い、北欧家具などにも使われる技法です。無垢材のような木割れや反りが起こりづらい反面、傷などを削ってメンテナンスすることはできません。 |
木目調 | 木目模様をプリントしたものです。本物の木が持つ風合いは感じられませんが、非常にリーズナブルな商品。近年では木を触っているかのような感触の商品まであります。 |
床材やほかの家具との相性をチェックする
木を使ったアイテムでそろえたのに、チグハグした印象にならないように床材やほかの家具との相性を考慮しながら選びましょう。明るいフローリングに、暗めで落ち着いた色合いの家具を合わせると浮いてしまうこともあります。色の相性以外にも、質感やツヤの有無にも左右されるため、実際に部屋に置いたときの相性をしっかりとシミュレーションしましょう。どうしても悩んでしまうときは、相談できるスタッフがいるショップで購入するのがおすすめ。モダンなインテリアに無垢材の一枚板テーブルを合わせるといった難易度の高い合わせ方も、専門家と一緒なら安心できます。
木材のインテリアデザインの幅を広げるアイデア
ここからは、木材を使ったインテリアをさらに楽しむためのアイデアをご紹介していきます。
ほかの素材との組み合わせを楽しむ
金属やガラスなどの異素材と組み合わせることで、インテリアのバリエーションはさらに豊かになります。たとえば、木材に金属製の脚を合わせれば、モダンで洗練された雰囲気を演出できます。インダストリアルな印象も与えられるので、テレビやオーディオ機器を置いた空間ともしっくり馴染むでしょう。ガラスとの組み合わせは空間に軽やかさを、石材との組み合わせはリゾート感あふれる印象をもたらします。完成品を選ぶ以外に、一から加工を依頼する場合は、さらに自由度がアップします。
リサイクル木材にも注目
資源の有効活用やCO2排出削減に関心がある人は、リサイクル木材を活用した家具を選びましょう。一度使われた木材は、経年変化によって独特の風合いや味わいを持ちます。リサイクル木材の活用は、地球に優しいのはもちろん、おしゃれなインテリアの素材にもなるでしょう。
DIYプロジェクトの可能性
長年愛用した木製家具は、DIYで新たな魅力を引き出すことも可能。子どもが独立したあとにテーブルを小さくしたり、脚を短くして座卓にリメイクしたりと、自由にDIYできるのも木製家具の魅力のひとつです。
木材の加工方法と利用例

木材の加工にはどのような方法があるのか、無垢材の一枚板テーブルを例にとってご紹介。また、家具のほか、床材や小物などの利用例についても解説します。
木材の加工工程
無垢材の一枚板テーブルは、厳選された高品質の木材を使用し、丁寧に加工されています。
- 木材の選定: 用途に合わせ、木目や色合いなどを最大限に活かせる素材を厳選します。
- 乾燥:木材を適切な湿度と温度を保った状態で乾燥させます。これにより木材が安定し、歪みや割れを防ぎます。
- 板の成形:必要なサイズにカット。一枚板の場合は、自然な形状を残します。
- 表面を磨き上げ、保護材を塗布。これにより美しい仕上がりと耐久性を実現します。
木材の利用例
家具のほか、床材や小物としてさまざまな用途に活用できる木材。主な利用例をご紹介します。
- 家具
ダイニングテーブル・デスク・ベッドフレームのほか、食器棚や本棚などさまざまな家具に使われます。大きな家具ほど部屋での存在感が増すため、木の質感や色合いの選び方が重要です。
- 建材
フローリングや壁材はもちろん、ドアや窓枠にも使われます。壁の一部にタイル状に貼り付けたり、個性的な一枚板をドアにはめ込んだりと、部屋のフォーカルポイントとして使うのも人気です。
- 小物
美しい木目を活かした額縁やカッティングボードなどが挙げられます。曲木を使ったランプシェードなどは、北欧風のインテリアでも人気のアイテム。無機質なアイテムとの相性もよく、ほどよい温かみをプラスできます。
木材の保護とメンテナンス

木材をインテリアに取り入れる際に欠かせないのが、適切な塗装とメンテナンス。家具の場合、ウレタン塗装・オイル塗装・UV塗装・ラッカー塗装など、塗装方法によって仕上がり後の質感やお手入れに大きな違いが生まれるので、自分の目指す見た目やライフスタイルに合う塗装を選ぶことが大切です。無垢材の質感を楽しむなら、表面をコーティングして汚れや傷から守るウレタン仕上げか、しっかり木を感じられるオイル塗装がおすすめです。
メンテナンスの方法
木製家具で人気のウレタン仕上げとオイル仕上げのメンテナンスについてご紹介します。
- ウレタン仕上げ
通常は乾拭きでサッとお手入れするだけでOK。ただし、長時間濡れたままにすると変色する場合があるので注意が必要です。汚れがひどい場合は、購入店に確認のうえ、中性洗剤を水やぬるま湯で薄め、固く絞った布で拭き取るようにします。
- オイル仕上げ
定期的なメンテナンスが必要です。食べもののシミなどが残りやすいので、目立つようならサンドペーパーで軽く落としたのちにオイルを塗り込みます。自信がない人は、購入したショップでメンテナンスしてもらえるか事前に確認しておきましょう。
まとめ | 木材を使った暮らしを楽しもう
インテリアに木材を取り入れることは、温かみのある雰囲気をもたらす以外にも、おしゃれで洗練された空間を実現できるのが魅力です。そしてなにより、無垢材の一枚板テーブルのように、世界にひとつだけの家具を手に入れられるのも醍醐味のひとつ。木材の種類やメンテナンス方法をチェックして、ぜひとも自分だけのお気に入りを見つけてください。
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